当院について
日帰り手術
診療案内
大腸の内側にできた腫瘍を総称して大腸ポリープと呼んでいます。直径1cm以下のポリープであれば内視鏡で取ることができ、日帰り手術での対応が可能です。1cm以上になるとがんの確率が上がってきますが、1㎝以下でも、5mm以上は良性ですが、放置すると大きくなり、癌を伴う様になり、早めに取っておくことが大切です。 欧米ではクリーンコロン(全ての腺腫を切除した状態)を推進することにより大腸がんの死亡率が大幅に減ったといわれています。世界的にもポリープ切除による大腸がんの早期発見・早期治療の重要性が広く認識されています。
大腸ポリープの症状
大腸ポリープには自覚症状がほとんどないため、定期検診で見つけていくことが大切です。ポリープがある程度の大きさになると便が接触することで少しずつ出血することがあり、便潜血検査によって目で見てもわからないようなわずかな血液も含めて科学的に調べることができます。しかし正確な大腸内の観察とポリープの発見には内視鏡検査が欠かせません。
大腸の管の内側には痛みを感じる神経がないため、大腸ポリープ切除を行う時に痛みを感じることは通常ありません。大腸にできたポリープは、内視鏡の先端部から出るスネアと呼ばれる輪っか状のワイヤーをポリープに引っ掛け、徐々にスネアを締めていくことで切除しますが、もし違和感や少しの痛みを感じられたとしたらワイヤーが深くかかり過ぎているということなので、一度止めて浅く掛け直してから再度処置を進めていきます。従来の内視鏡で問題となっていた、内視鏡を入れる時にスコープによって腸が伸ばされることで感じる痛みや、腸が空気でいっぱいになって生じる張りについても、当院では大腸に大量の空気を入れる代わりに少しずつ水を入れてスムーズにスコープを進める「水浸法」を導入しているため、ほとんど苦痛を感じない方が大半です。
大腸ポリープの治療は健康保険適用の対象になります。治療費は3割負担の方で以下の通りです。こちらはあくまでも目安ですので、詳しくはお問い合わせください。
なお、70歳以上の方は一般に医療費が1割負担であるほか、外来の高額療養費の自己負担限度額が12,000円(月額、一般所得者に該当する場合)と保険制度で定められています。大腸内視鏡によるポリープ切除手術を受ける場合、12,000円を超える金額は保険でカバーすることが可能です。
1初診時
問診と診察を行い、検査について詳しい説明をさせていただいた後、手術日を決定します。下剤を処方し、使用方法をお伝えいたします。自治体の便潜血検査で陽性が出てご相談に来る方の例では初診にかかる時間は30分程度です。
2手術当日
自宅で朝から下剤を服用し、午前11:30頃に来院していただきます。特別な持ち物は必要なく、通常の外来診療の感覚で来ていただいて問題ありません。午前診療が終了した午後1時頃に検査を行い、ポリープが見つかった場合は切除します。30分程度で終了し、1時間ほど休んでいただいた後にご帰宅となります。
3手術後
1週間後にご来院いただき、病理結果などを説明します。診察は15分程度で終了します。
術後しばらくは安静を心掛け、激しい運動やお腹に力の入るような力仕事などはお控えください。消化がよい食事を心掛け、刺激物や煙草、アルコールを避けていただくことをお願いしています。便に血が混じっていたり、お腹の痛みが長く続いたり、発熱があったりした場合にはすぐに当院にお知らせください。術後の過ごし方については、DSコーディネーター(日帰り手術専門の看護師)からも丁寧にご説明いたします。日帰り手術を受けていただいた方には執刀医である院長自身の電話番号をお伝えしており、24時間体制でアフターフォローをしております。何か心配なことがあった時にはいつでもお電話ください。
Q
健康診断の便潜血検査で2回のうち1回が陽性でした。もう一度検査を受けた方が良いですか。
A
便潜血検査で1回でも陽性になった方は大腸がんの可能性が否定できないため、便潜血検査をやり直すよりは大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。もちろんがんが判明するケースは非常にまれですが、内視鏡検査を受けたおかげでポリープが見つかり早期の切除ができた方が多数いらっしゃいます。
血便がありましたが、原因が痔か大腸ポリープか、どのように判断できますか。
再発はありますか。